昨日、新人類世代に属する筆者の婚活について、男性目線からの勝手な所見を述べたのであるが、よくよく考えてみると、現在婚活に取り組んでいる30代日本人男性の多くが、当時企業の有効求人倍率が1を下回っていた頃の、いわゆる「就職氷河期世代」に属していることに気付いた。
他方で、現在20代後半くらいの結婚適齢期にある女性の多くは、「就職氷河期世代」の次の「ゆとり世代」に属していると思われる。
こうした時代背景を再度鑑みると、どうも、筆者が昨日述べたような、個々の男女間の婚活に対する認識のギャップだけに問題を単純化すべきではないように思えてきた。
つまり、現在婚活に臨んでいる男性中多数を占めている「就職氷河期世代」の男性は、その前の世代の男性達よりも圧倒的に就職困難な時期に偶々遭遇したため、手元に統計データがないのであくまでも想像に過ぎないが、非正規雇用の人が多いのではないだろうか。
とするならば、昨日述べたような、女性側の男性側に期待する年収400万円から600万円というハードルをクリアするのは、土台無理な話であったのかもしれない。少なくとも、その理想の年収基準をクリアできる人の割合が、その前の世代より相当減少していることは容易に想像が付くだろう。
他方で、現在婚活適齢期に属する女性の主流派である「ゆとり世代」の女性は、そもそも日本が好景気であった時代を知らず、最初から不況であることを婚活に際しての判断の準拠材料にしていると思われる。そのため、彼女らは、あるいは過度のリスク回避と安定志向を無意識に求めている可能性があるだろう。
そうなると、最近の若い女性に増えていると言われる専業主婦志向についても、その背景を婚活男女の世代間ギャップの問題に帰結させることができるかもしれない。
仮にこの分析が正しく、婚活適齢期の男性側が非正規雇用者多数で、女性側が専業主婦志向多数であるのが実態であるとすれば、これはもはや婚活男女の認識のギャップだけで片付けられる問題とは言えないだろう。まさにバブル崩壊後の日本社会が抱える構造的要因に、未婚者急増問題の本質があると言える。今後、より詳細なデータを確認してみる必要がありそうだ。
いずれにしても、新人類世代の男性と比べて、今の男性の婚活に対する基礎体力が不足している懸念については、女性側も十分に考慮しておくべきだろう。何と言っても、現在の婚活男性サイドの資質とは本来無関係かもしれないような、日本経済の不況期に不運にも遭遇した結果が、彼らの多くの経済力不足を招いているだけなのかも知れないからである。そこの所は、寛大な目で、「ゆとり世代」の婚活女性も見てやるべきではないだろうか。
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