イランの核開発継続について、ゲーム理論を用いて数理解析するといろいろと見えてくるものがある。ISISの脅威分析と合わせて今年の重点関心事項だ。また、地域情勢をフォローすると同時に数理論理学の本を読み漁っていると、脳がすっきりと整理されてくるようである。
欧米にも存在するムスリム共同体では、近年若年層の社会的不満が鬱積している。イラクとシリアでのISIS勢力拡大とテロ拡散の本質的要因は、恐らくそこにある。ISISの巧妙なSNS戦略やカリフ制復活の時代錯誤的主張は、スンナ派とシーア派の対立を煽って自らの存在を誇示するための道具立てに過ぎないと思われる。
したがって、ISIS封じ込めのためには各国のテロ対策に加えて、若年層ムスリムの不満解消が必要となるだろう。実はキリスト教社会では、政治的、社会的にこれが実現困難なのである。しばらくの間、中東北アフリカおよび欧州への渡航はテロのリスクを計算に入れて行わなければならない。夏の海外旅行も、なるべく西へは行かない方が無難であろう。
フジテレビのノイタミナで最近まで放送されていた深夜アニメ「四月は君の嘘」は、クラシックの演奏シーンが美しくて感心した。三田誠広氏の小説『いちご同盟』が所々引用されていて面白かった。大人の鑑賞に堪えるアニメで、クラシック好きにはお勧めである。
同じくノイタミナ枠で以前放映された「坂道のアポロン」もジャズ演奏シーンが非常に優れていたが、「アポロン」は個人的に自分の高校生時代の空気を思い出させてくれて何やら懐かしい感じがした(原作で登場する人物達は、我々より少し先輩の学生運動世代であったが)。原作の60年代佐世保と自分の高校生時代を過ごした70年代後半の厚木は、港町と内陸の違いはあっても、似たような立場の地方の中核都市であったからかも知れない。
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